引用元:<https://japan.cnet.com/article/35135063/>
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小学生でも“VRゲーム”を発明できる時代--「Nintendo Labo VR Kit」をプログラミングの第一歩に
任天堂は、手軽にVRを体験できる「Nintendo Labo VR Kit」を4月12日に発売する。ゲーム機「Nintendo Switch」と組み合わせて遊べるダンボール製の工作キット「Nintendo Labo」シリーズの第4弾となる最新作だ。価格は、6種類のコントローラー「Toy-Con」がセットになって7980円だが、このうち2種類をセットにした“ちょびっと版”も3980円で販売する。
VR Kitは、ベースとなる2眼タイプのToy-Con「VRゴーグル」と、Nintendo Switch本体と合体させることで使えるようになる。ゴーグルだけでもVRゲームを遊べるが、これに5つ(バズーカ、カメラ、ゾウ、トリ、風)のToy-Conを組み合わせることで、より幅広いVR体験ができるようになる。筆者は発売に先駆け、これらのToy-Conを体験させてもらった。
「本物の風」を自宅で感じられるVR体験
詳細についてはインプレッション記事を参考にしてほしいが、たとえば「バズーカ」では、弾を撃ちながらエイリアンを倒すゲームを楽しめる。Toy-Conはダンボールとゴムだけの簡易的な作りであるにも関わらず、グリップを引いて弾をセットし撃ち込む感覚が、VR空間内の動きとほぼズレずにシンクロしているため、ゲームセンターの専用コントローラーを使った本格的なVRゲームを遊んでいるかような錯覚をしてしまうほど、ゲームの世界に没入できる。
また「ゾウ」では、象の顔の形をしたToy-Conの“鼻”の部分をペンにして、VR空間で自由に3Dお絵かきを楽しむことができる。さまざまな色のインクで奥行きのあるイラストを描いたり、ハートや炎のエフェクトを加えたりして、自分だけのアート作品を作ることが可能だ。描いた順番を時系列で確認することもできるため、テレビ画面に出力して、家族や友人と完成までの流れを楽しむといったこともできる。
そして、特に感動したのが「風」のToy-Con。その名の通り、風を感じられるコントローラーだが、なんとVR空間だけでなく現実でも“本物”の風を感じることができる。足で操作するペダルに付いている平たいダンボールが、ペダルを踏み込むたびに“うちわ”のような役割を果たし、プレイヤーの全身に向かって風を飛ばしてくれるのだ。
VRエンタメ施設「VR ZONE」などには、ゲームと連動して風を発生させる装置もあるが、これを1万円以下の、それもダンボールと人の力をうまく利用して、簡易的に再現したのには驚いた。まさに任天堂ならではのユニークな発想だ。こちらもバズーカと同様に、VR空間内のアクションと体に届く風のタイミングが見事に一致しており、没入感を高めている。
小学生でも「VRゲーム」を発明できる時代
これらのToy-Conだけでも十分にVRの世界を堪能できるが、やはりNintendo Laboの醍醐味は“作る”ことだ。ユーザー自身がダンボールを組み立てながら、それぞれのToy-Conを作るのだが、VR KitではさらにVRゲームそのものを作って、自分だけの遊び方を発明できる。
従来のLaboシリーズに収録されていた「Toy-Con ガレージ」というモードは、さまざまな要素同士を線でつなぐだけで、ハードと工作が合体した動きを作れるものだった。VR Kitで新たに提供する「Toy ConガレージVR」では、2Dまたは3D編集モードで、3D空間にモノを置いたり、キャラクターを動かしたりして簡単にVRゲームを作れる。
具体的には、2D編集モードで「ヒト」「おしゃれなモノ」「BGMをならす」といったオブジェクトの種類や動作などの「入力」と、「出力」をタッチパネルで指を使いながら直感的につなげていく。そして、「3D編集モード」で実際にどのように動くのかを即座に試すことができる。たとえば、人とぶつかると箱が壊れる設定にしたり、3D編集画面で箱を空中に配置して、プレイ画面にすると重力で落ちるといった演出も可能だ。
もちろんゼロからゲームを作ることも可能だが、「VRひろば」には64個のサンプルゲームが用意されている。それらのゲーム単体でも遊べるが、サンプルをベースに改造(カスタマイズ)することもできるので、自分のスタイルにあった方法でVRゲームを作ることができる。こちらも実際に試してみたが、初歩的な動作であれば、大人でなくても数分で作ることができそうだ。
プログラミング教育の第一歩に
2020年度からの小学校におけるプログラミング教育必修化に備えて、子どもをプログラミング教室に通わせている保護者も増えているが、その費用が高額な教室も少なくない。その点、すでに多くの家庭に普及しているNintendo Switchで、手軽にVRゲーム作りを体験できるようになれば、プログラミングがより身近な存在になる子どもも増えそうだ。ちなみに、ゲーム内には「VRの仕組み」などを理解できるコンテンツも用意されている。
実際、任天堂はサイバーエージェント子会社でプログラミング教室「Tech Kids School」を運営するCA Tech Kidsとともに、Nintendo Laboを教育に活用する取り組みとして、2018年夏にハッカソンイベント「Tech Kids School presents Nintendo Labo Hackathon」を開催するなどしており、教育的な視点でも考えているのかもしれない。
ところで、VRを見ることによる子どもの身体への影響を懸念している保護者もいるのではないだろうか。同社によれば、VR Kitは眼科学・視覚研究の専門家の監修のもと、7歳以上であれば問題なく遊べるという。6歳以下の子どもが収録ゲームをプレイする場合には、没入感は減ってしまうが、VRモードにしなければ遊ぶことは可能だという。
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プログラミング教材は、Nintendo Labo VR Kitをぜひとも指定教材にしてほしいですね。
先生が教えるよりも子供から教わるもしくは一緒に学んでいく機会のほうが今後増えていくかもしれませんね。