引用元:<http://www.gizmodo.jp/2016/09/mit-csail-eq-radio.html>
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MITの大学院生がヒトの喜怒哀楽を分別できるWi-Fiを開発
日常、エンタメ、医療現場など...あらゆるシーンでの活躍が期待できそうです。
ヒトの喜怒哀楽を読み取ることができる最新デバイスの開発に成功したのは、通称「MIT CSAIL」とよばれるMITコンピュータ科学・人工知能研究所の科学者たち。
「EQ-Radio」と名付けられたこのデバイス、特別なセンサーを体に装着したり、顔の表情を読み取るソフトウェアを使用したりする必要はありません。インタラクティブに反応するワイヤレスシグナルによって、息づかいや心拍リズムの微妙な変化を察知することができるというのですから。
実験では、30人の被験者による13万回以上の心拍が計測されました。
身体の動きに反応するワイヤレスシグナルを収集したEQ-Radioは、心拍の波形を調べて喜怒哀楽のいずれかの感情と照合し、示します。たとえば身体反応が弱いと悲しみ、増大すると興奮、といった具合に。
「被験者には、思い出や記憶を振り返って特定の感情を高めてもらったんだ。音楽や写真を使うことも許したよ。データが取れたら今度は、新しい感情を自発的に起こしてもらった」と、米Gizmodoの取材に対して実験の詳細を明かしてくれたのは、今回の研究の共同著者であるMIT CSAIL大学院生のMingmin Zhaoさん。
とはいえ、人によって感情の表われ方はさまざま。どのような身体状態が人間心理に結びつくのか、個人差を含めて相関関係を学ぶためにMITの研究チームでは機械学習アルゴリズムを活用したそうです。
結果としてEQ-Radioは、喜怒哀楽の心理変化をほぼ90%の正解率で読み取ることが証明されました。心拍数の計測は心電図モニターと同じ精度で、その誤差範囲は0.3%ほど。
キャリア周波数はWi-Fiと同じを使うものの、千倍少ないパワーで稼働するというEQ-Radio。既存のルーターなどワイヤレスシグナルを送受信できるデバイスに統合させると、さまざまな場面で役立つことが想像できます。
たとえばプレイヤーのリアクションに合わせてゲームの展開を変えたり、スマートホームで音楽や光の調整などに活用したり、医療現場で患者の精神安定をモニターしたりすることも将来的に可能になるかもしれません。
ただ、そこで気になるのがプライバシー。
「プライバシーは我々にとってこのテクノロジーで非常に重要なものだ」と語るZhaoさんは、すでにチャレンジ/レスポンス認証といったセキュリティーシステムを装備したソフトウェアとEQ-Radioを統合したことを明かしています。
さらに、モニターが本人の同意のもと行なわれているかチェックできる仕組みも設計されているのだとか。たとえば「最初に3回深呼吸してください」など、被験者に連続的な動作をリクエストして、特定の動作を行なわなかった人はモニターしないという仕組み。これは、システムが周囲で動く人々や物体には反応せず、被験者の身体に表われた特定のシグナルにフォーカスできることから可能なようです。
今回の研究成果は、来月開催されるMobiComでDina Katabi教授率いるMITコンピュータ科学・人工知能研究所の研究チームによって発表されるそうです。
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面白い実験ですね。
若干被験者が30名というのは、少ないような気が。
実用化ができれば、より個々人に合った最適サービスの提供が可能になるので、
無駄な過剰サービスなくなり、コスト削減につながると思います。
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