引用元:<http://gigazine.net/news/20160408-3d-printer-solid-liquid/>
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「組み立てる必要がないロボット」を3Dプリンターから固体と液体で出力
ロボットといえば細かいパーツをいくつも組み合わせた複雑な機構をイメージしますが、ロボットの機構に必要な脚部・油圧ポンプ・クランクシャフトなどのほぼ全てのパーツがロボットとして組み立てられた状態で1台の3Dプリンターから出力されるという、驚異のテクノロジーをマサチューセッツ工科大学(MIT)が発表しています。
世の中では多くのロボットが開発されていますが、漫画やゲームの中に登場する「主人公の周りを飛び回りながらアドバイスなどをくれるようなロボット」は現在も登場していません。この理由のひとつはロボットの組み立てがとても難しいから、とMIT内の研究結果などを外部に発信するメディアMIT Newsは語ります。
人間の手でロボットを組み立てようとすればとても時間がかかるのは明白で、組み立て作業を自動化してロボットにロボットを作成させようとしても、複雑な作業をこなすことができるロボットを作れるような細かい調整はまだ十分に行えないそうです。そこで、「人間でもロボットでも時間や手間がかかりすぎるというなら、3Dプリンターならどうか?」と考えたMITのコンピューターサイエンス&人工知能研究所(CSAIL)に務める研究者が、液体と固体を同時に出力できる3Dプリンターを開発し、これを用いた「組み立てる必要がないロボット」の作成方法を論文で公表しています。
CSAILの研究員であり論文の著者のひとりでもあるダニエラ・ルス氏は「我々が『出力可能な油圧システム』と呼ぶアプローチは、迅速に機能的な機械を組み立てられるようになる大きな一歩となります。あなたがしなければいけないのは、バッテリーとモーターを取り付ける作業だけで、これだけですぐに歩き回ることが可能なロボットを3Dプリンターで作ることができます」と語っています。
実際に論文で語られている「組み立てる必要がないロボット」が、3Dプリンターで出力され動き回る様子はムービーで見られます。
3Dプリント技術の中で液体の出力は他よりも正確性を欠きます。なので、正確に液体を出力するには一度出力した固体を溶かすか、液体を入れたい部分を人間の手できれいに整備する必要がありました。これらは手間がかかる方法なので、これまで液体を利用した動作系は工場レベルの規模でなければ作成できませんでした。同研究では紫外線ライトで凝固する液体と、層ごとに異なる材料を出力することで液体の出力を行っています。
なお、5000ドル(約54万円)以下のデスクトップサイズの3Dプリンター市場は急成長中で、独立系コンサルタントWohlers Associatesの調査によると、2015年には27万8000台もの3Dプリンターが販売されたことが明らかになっています。この調子で3Dプリンターが爆発的に普及していけば「家庭の3Dプリンターでロボットを出力する」ということも十分起こり得るのかもしれません。
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「家庭の3Dプリンターでロボットを出力する」とはかなり夢があります。
だけど、現状をふまえると、ちょっと現実味にはまだまだ欠けていますね。
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