引用元:<http://nge.jp/2015/02/19/post-96221>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
息だけで肺がん検査?安価で簡単な「LuCID」が早期発見を促す
一定以上の年齢のひとなら、がんを克服したひとが身近にいるのではないだろうか? 現代においては抗がん剤などの性能が上がっているのか、もちろん部位や種類によるのだけれど、早期発見できればがんは治せる病気になってきている。怖い病気とされてきた肺がんも、もちろん早期発見できれば治る可能性は高くなる。
そしてイギリスのレスター大学とレスターの病院が、またひとつがんの早期発見を可能にする新たな手法の臨床試験を開始すると発表した。これは呼気をチェックするだけで肺がんを発見できるというものだ。
揮発性有機化合物を計測する
『LuCID』 (Lung Cancer Indicator Detectionの頭文字)と名づけられたこのシステムは、患者に痛みやリスクを負わせることなく、早い段階でがんを発見できる。
この装置を開発したケンブリッジにあるOwlstone Nanotech社の分析によれば、これを使うことで肺がんの早期発見は現在の14.5%から2020年には25%にまで引き上げる。また、それによって約1万人の命を救うことができ、NHS(イギリスの国民保険)の支出を2億5000万ポンド減らすことに繋がるという。
このシステムは、患者の呼気のなかの低濃度の揮発性有機化合物を計測することで診断を行い、従来の肺がん検査の方法に比べて小型に、そして安くできるという。
Owlstone社は、レスター大学の企業ビジネス開発チームやレスターの病院によってNHSによる補助金100万ポンドを獲得し、この『LuCID』の開発の第2段階である臨床試験を開始することができるようになった。
レスターのグレンフィールド病院では、今年後半にも『LuCID』に使われる『FAIMS』(Field Asymmetric Ion Mobility Spectrometer/イオンモビリティー分析計)というセンサーの性能を試す臨床試験を開始する。もし成功すれば、一般の病院や医院における臨床試験へ発展していくことになるだろう。
肺がん検査が安価になりリスクがなくなる
Owlstone社の創業者のひとりビリー・ボイル氏は下記のように語っている。
「がんとの戦いのうち、ひとつの事を変えるだけで、治療が可能となるほど早い段階でがんを発見することができるようになります。
『FAIMS』のテクノロジーは、一般の医院において、より簡単に、そして短時間でできる呼気検査方法を実現する可能性を持っています。われわれは、がん患者やその家族が受ける日々の絶望を止められるようになるまで休むことはありません」
また、臨床試験のリーダーを務めるSalman Siddiqui博士は、
「肺がんは5年生存率がもっとも低いがんのひとつですが、早期診断が患者の予後の改善に大きく貢献します。
現在の肺がん検査の方法は、X線、CT、気管内視鏡などによるものですが、いずれも費用がかかり、患者にも負担がかかるものです。だから、安価で患者側にリスクのない検査方法には大きなメリットがあるのです」
という。近い将来、人類は多くのがんとの戦いに勝利するようになっていくのかもしれない。ただ、いずれにしろ大切なことは早期発見、そしてそのためには定期的な検査を受けることだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
確かにものすごく簡単な診察法。
早期発見の確率がまだまだ改善の余地がありそうですね。
でも被験者が増えれば、データの精度はきっともっと高められるはず。
ぜひとも定期検診に組み入れてほしいですね。
コメントをお書きください