引用元:<http://gihyo.jp/ad/pr/2014/NRR2014121551>
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人工知能の技術で医師の画像診断をサポートする,類似症例検索システム 「SYNAPSE Case Match(シナプス ケース マッチ)」が肝臓がんに対応
約300例の確定診断のついた肝臓腫瘤の症例データベースを搭載
富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は,静岡県立静岡がんセンター(*1)と共同開発した,人工知能の技術を用いて画像診断をサポートする類似症例検索システム「SYNAPSE Case Match(シナプス ケース マッチ)」に,新たに肝臓がん(*2)の画像検索機能を加えた製品を開発しました。
当社は,本製品を富士フイルムメディカル株式会社(社長:平井 治郎)を通じて2014年5月下旬より発売いたします。なお,2014年4月11日からパシフィコ横浜にて開催される「2014国際医用画像総合展(ITEM2014)」にて,本製品を展示いたします。
■画像診断をサポートする類似症例検索システム「SYNAPSE Case Match」に,新たに肝臓がんの画像検索機能を加えた製品の詳細は富士フイルムのウエブサイトをご覧ください。
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_0866.html?link=n2u
類似症例検索システム「SYNAPSE Case Match」は,過去の症例データベースから,病変の画像の特徴が類似した症例を瞬時に検索し,似ている順に表示するシステムです。医師は,表示された画像やその診断結果を参考にして,CT画像の診断を行うことができます。
富士フイルムは,平成24年10月より肺がんを対象として同システムを提供してきましたが,対象疾患の拡大を望む声も多く挙がっていました。
今回新たに類似症例検索の対象となる肝臓がんは,がんの中でも罹患数,死亡数が多い疾患の一つ(*3)です。肝臓がんの疑いがある患者には,造影剤を使用するCT検査が行われます。肝臓がんは早期発見が重要なため,画像診断医には,CT画像における腫瘤の濃染のパターンや形状などから,肝臓腫瘤を正確かつ迅速に診断することが求められています。
今回提供を開始する「SYNAPSE Case Match(Ver.2.4)」は,静岡がんセンターで蓄積された約1,000の肺がんの症例データベースに加え,約300 例の確定診断のついた肝臓腫瘤の豊富な症例データベースが搭載しており,さらに,導入施設ごとに自院の症例を追加登録して症例データをより充実させることができます。
独自の画像解析技術を組み込んだ画像検索機能は,肝臓腫瘤の病変部の複雑かつ多様な画像を,濃染のパターンや形状などの特徴で分類して数値化し,医師が診断の際に留意する観点に基づいて画像の類似性を定量化しています。
さらに,本製品には,画像診断医や臨床医が自院で診断した症例を登録し教育目的に使用できる「ティーチングファイル機能」のほか,「電子医学書」などを標準搭載。充実した機能で幅広く医師をサポートします。
加えて,当社の放射線読影レポーティングシステムと組み合わせて使うことで症例の管理,実症例を用いた学習への活用を効率的かつ効果的に行える機能を備えています。
静岡がんセンターの医師からは,「診断に悩むような症例の場合,類似症例が提示されることによって疾患の候補が具体的になり,診断の参考にできる」「経験の浅い医師がたくさんの症例を見ながら学習できる」とのコメントをいただいています。
富士フイルムは,今後も本システムにおいて対象疾患を肺がん,肝臓がん以外にも拡大していくことで,さらなる画像診断の効率化と医療の質の向上に貢献していきます。
*1 平成14年9月に開院した,高度な医療を提供する世界トップレベルのがん専門医療機関。開院当初より,地域の健康医療産業の活性化を図るため,静岡がんセンターを中核医療機関としたファルマバレープロジェクトを推進し,産学官金が連携する共同研究を行っています。
*2 肝臓の腫瘤性病変を対象としています。(良性を含む)
*3 平成22年国立がん研究センターがん対策情報センター人口動態統計より。
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約300例の症例データベースというのはまだまだ少ないと思うので、今後より多くの症例データの蓄積によって、画像診断の精度の向上にぜひ期待したいですね。
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