引用元:<http://irorio.jp/murayama/20131018/82503/>
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金属疲労とさようなら? ミクロな傷を自己修復する金属を発見
金属に細かな傷が蓄積して起こる金属疲労は、技術者の悩みの種だ。その金属疲労が全く起こらなくなる可能性がある合金を、米マサチューセッツ工科大学の研究チームが発見した。結果が出た当初は研究チームでさえも信じられなかった、驚きの金属だ。
研究チームが発見したニッケル合金は、単に自己修復の能力があるだけでなく、原子レベルで傷をふさぐ力を持つ。傷の修復を原子レベルでシミュレーションした結果が、上の動画だ。
このニッケル合金は内部に六角形の構造を持っており(動画で白く囲まれた部分)、この六角形に、貫通しない程度の傷がつくことがある(動画上部)。たいしたことのない傷のように見えるが、蓄積することで金属は弱くなってしまう。傷がある常態で金属に力を掛けると、六角形の境界がわずかに変化し、正しい六角形の構造に直る様子が分かる。
今回の研究成果を応用すると、合金の構造などを工夫することで、ほとんど全ての傷を自己修復できる可能性がある。特定の用途の合金では、傷を生じる力がかかったら直ちに原子を元の位置に戻すように設計し、より耐久性を持たせることも可能だという。
金属疲労のない合金が実現すれば、より長持ちする機械の部品から超高層ビルの設計まで、無数の恩恵が生まれるだろう。量子コンピューターや自動車の自動運転が話題を振りまく中、金属も着実に進化を遂げている。
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粉末冶金にぜひとも応用してみたい技術。
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