引用元:<http://wired.jp/2013/08/13/charge-smart-phone/>
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尿と微生物でスマートフォンを充電しよう!
「わたしたちは決してなくなることのない、無尽蔵なものを探していました」
そして彼の頭に浮かんだのが、尿だった。発電のために尿を使うというのが、ブリストル・ロボット工学研究所(Bristol Robotics
Laboratory)の研究者グループのアイデアだったのだ。何年にもわたる研究によって得られた成果は、そのために働いていた科学者たちさえも驚かせるものだった。得られた電力は、サムスンのスマートフォンを利用するのに十分だったのだ。24時間の充電で、スマートフォンは25分間稼働し、メッセージを何通か送信し、約6分間も通話することができた。
どう機能するか想像できるだろうか? 彼らは、微生物で機能する生体電気プラントをつくり上げた。微生物はバイオ燃料セルの中に入っていて、発電機の役割を担う。この電池では、微生物の活動により、有機物の分解から直接電力を得ることが可能となる。
実験室では、地中にいるものやわたしたちの体内にいるものなどさまざまな微生物が、セラミックのシリンダーの中に収められたカーボンファイバーのアノード(陽極)上で育てられた。尿が電池の内部を通過すると、バクテリアが糖などの化学物質を分解して電子を放出することで、電流を生み出すことができる。生命サイクルのなかでは、ほとんど自然に生じることだ。
この手法を考案し、有機物から電力を生み出す研究を続けてきたイオアニス・イエロプロスは「コンセプトのテストが行われ、非常に満足のいく結果となりました」と語る。「いまはこのプロジェクトを発展させ、改良しているところです。わたしたちは電池の性能を向上させて、携帯電話を完全に充電できるようにしなくてはなりません」。
イエロプロスは続ける。「尿はこうした微生物にとって、非常に優れた燃料です。そして、人間がいるところに存在します。太陽光や風力のように不安定なエネルギーではありません。本当に、燃料リサイクルにおける転換点となってくれるかもしれません」。
この新しいかたちのエネルギーの潜在能力を見抜いたのは、ブリストル・ロボット工学研究所の研究者たちだけではなかった。ブリストル大学とウエスト・イングランド大学は、この実験とパートナーシップを結び、イギリスの技術戦略委員会(Technology Strategy Board)とビル&メリンダ・ゲイツ財団が研究資金を出している。
イオアニス・イエロプロスはこう結ぶ。「わたしたちは新たな研究資金を見つけようと、特にアメリカや南アフリカで動いています。将来は、わたしたちの技術を家庭のトイレに応用したいと思っています。まさに携帯電話でできたように、シャワーを使ったり、シェーヴァーやドライヤーを使ったりするのに十分な電力を生み出すために、尿を利用するスマートトイレをつくるというアイデアをもっています」。
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まだまだ尿と微生物による生まれたエネルギーの量はまだまだ物足りませんが、慢性的にエネルギー不足の日本にとっては将来の救世主となる技術になるかもしれません。
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