トナーはなくなってしまうかも。

532nm(ナノメートル)の波長のレーザーを10ps(ピコ秒=1兆分の1秒)の短いパルスで照射し、レーザープリンターで印刷されたトナーを除去する。
532nm(ナノメートル)の波長のレーザーを10ps(ピコ秒=1兆分の1秒)の短いパルスで照射し、レーザープリンターで印刷されたトナーを除去する。

引用元:<http://www.tel.co.jp/museum/magazine/news/022.html

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トナーを除去する、レーザー「逆」プリンター

 

環境意識が世界的に高まってきたことで、紙をリサイクルすることは当然になってきた。しかし、古紙のリサイクルには、細かく裁断して水に溶解、化学的な処理を施してパルプにして……と複雑な工程を要する。エネルギーも必要だし、大量の水も必要だ。より環境負荷の低い、紙のリサイクル方法はないか?

 

英ケンブリッジ大学の研究チームが開発しているのは、レーザープリンターによって印刷されたトナー(紙に転写される顔料の粉)をレーザーで除去する、いわばレーザー「逆」プリンターとでもいう方法だ。

 

まず、レーザープリンターでの印刷の仕組みを簡単に説明しておこう。レーザープリンターの中には、高い電圧のかかった感光体ドラムがある。このドラムにレーザーを照射するとその部分の電圧が低くなる。帯電させたカーボンの粉、つまりトナーをドラムに近づけると、ドラムにトナーが付着するので、今度は帯電させた紙にこのドラムを押し当ててトナーを転写する。

 

ケンブリッジ大学のチームは、さまざまな周波数のレーザーを印刷された紙に照射して、転写されたトナーを除去する実験を行った。その結果、532nm(ナノメートル)の波長のレーザーを10ps(ピコ秒=1兆分の1秒)の短いパルスで照射すると、レーザープリンターで印刷されたトナーを除去できることがわかった。532nmの波長のレーザーは、黒いトナーに吸収され、トナーを蒸発させるが、紙の繊維にはダメージを与えることがないのだ。

 

気になるのはコストだ。レーザーを使って紙を再利用できたとしてもそれが再生紙よりも高くなっては意味がない。この逆プリンターの製品寿命を7年、1時間当たりの処理速度を50枚として、研究チームがコストを試算したところ、製品価格を16800英ポンド(約217万円)以内に抑えられれば、再生紙を使うより低コストになるという。

 

現在、研究用の532nmレーザー発信装置は19000英ポンド(約245万円)なので、実現可能性は十分にあるとしている。また、逆プリンターを使うことで、紙をリサイクルするのに比べて、CO₂の排出量を52〜79%削減できるという。

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エコに関する技術はまだ産業に転用できていないため、まだまだすべての一般消費者たちがその恩恵を享受できるものになっていない。

 

要するに「エコ」とつくものはいちいち高いのです。

 

今後は「安く」て、「エコ」な技術または製品の登場が楽しみである。

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